14. 等身大の気持ちを伝える|感情表現力を育てる方法

執筆:最上 雄太


感情表現力とは、気持ちを言葉で伝える力

自分の気持ちを言葉にするのが苦手だと感じる人もいます。
喜びや悲しみをうまく表現できないことが、人間関係の壁になることもあるでしょう。
しかし同時に、その抑制は冷静さや落ち着きをもたらし、周囲に安心感を与えることもあります。
感情表現力とは、自分の感情を言葉や態度で正直に伝える力です。
Emotional Compassでは、この特性を「自己認識」の力のひとつとして位置づけています。
リーダーにとっても、この力はチームに信頼を築き、率直な対話を促すうえで欠かせません。


動機を理解する意味

動機を探ることは、自分をより深く理解することにつながります。たとえば「なぜこの仕事をやるのか」を考えるとき、そこに「誰かの役に立ちたい」「自分の成長を実感したい」など、個別の価値観が見えてきます。これが明確であるほど、困難に直面したときに立ち戻れる「軸」となります。


研究からの示唆

心理学の研究では、動機づけは大きく「内発的」と「外発的」に分けられます。自己決定理論を提唱したデシ&ライアン(1985)は、人は「自律性・有能感・関係性」という3つの基本的欲求が満たされると、内発的な動機が高まり、パフォーマンスや幸福感が向上すると報告しました。つまり、外的な報酬や評価よりも「自分が選んでいる」という感覚が、行動の持続力を強めるのです。

この知見は、動機探索力の実践にも直結します。「なぜ自分はこの道を選んだのか?」を問い続けることで、内発的動機を見出し、より確かな行動エネルギーへと変えていくことができます。


動機を見つめる実践

動機探索力を育てるための方法はシンプルです。

こうした習慣は、自分の行動に一貫性と納得感を与え、迷いの中でも進む力を支えてくれます。


動機を磨くリーダーへ

動機探索力は、単に自分を振り返るためだけのものではありません。リーダーシップにおいては、自分の動機を明確に語れる人ほど、周囲を巻き込む力を持ちます。なぜなら「なぜやるのか」が共有されると、仲間はその想いに共鳴しやすくなるからです。

逆に、動機を見失ったリーダーは、行動が場当たり的になり、信頼を失いがちです。動機を探り続ける姿勢こそが、チームの進む方向を照らす羅針盤となるのです。

「人はパンのみに生きるにあらず」
― デシ&ライアン(自己決定理論の提唱者)


あなた自身の動機は?

ここまで見てきたように、動機探索力は高低に良し悪しがあるわけではなく、自分に合ったバランスを理解することが大切です。
あなた自身は、日々の選択の中でどんな動機に支えられているでしょうか?


あなた自身の特性を確かめてみませんか?

Emotional Compass は、経営情報学博士である最上雄太が総合監修した EQリーダーシップ®️ を測定・育成することを目指すアセスメントです。
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参考・出典

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