なぜEmotional Compassは役に立つのか

理由はシンプルです。
人は“感情 → 行動 → 関係”の流れで動いているからです。

ミスコミュニケーションが起きるとき、関係がぎくしゃくするとき、チームが前に進まないとき──そこには、必ず「感情の動き」があります。

  • 心のどこかで引っかかっている
  • 本当は言いたいけど言えない
  • 相手の表情が気になって行動が止まる
  • 苦手意識が働いて距離が開く

こうした“微細な感情の動き”は、いつも行動の前に発生しています。しかし、普段はその意味に気づかないまま、行動として表に出てしまう。

Emotional Compass は、この見えにくい「感情 → 行動 → 関係」のプロセスを丁寧に見える化し、リーダーとしてのふるまいを整えるための“基盤”をつくります。

感情・行動・関係のつながりをEmotional Compassで見つめ直すイメージ

❶ 感情を整えることで、判断の質が変わる

人は、疲れているとき、不安なとき、関係が揺らいでいるときに、判断が曖昧になりがちです。

  • 余裕がなくて誤解が増える
  • 深呼吸ひとつで冷静さを取り戻せる
  • 本心ではない言葉を選んでしまう
  • 必要以上に強く言ってしまう

これらは「メンタルの問題」ではなく、感情と向き合う技術の問題です。

Emotional Compass は、24特性のうちどこが揺らぎやすいかを可視化し、 「あ、今の揺れは“境界保持力”のほうか」「これは“感情俯瞰力”を使う場面だな」という具体的な判断ができるようになります。

❷ 行動のクセが、関係の未来を決める

私たちは普段、意識せずに“クセ”で動いています。

  • 忙しい時ほど説明が短くなる
  • 誤解が起きると一気に距離を置く
  • 不安が高まると必要以上に細かく管理してしまう
  • 気を遣いすぎて自分の意見を引っ込めてしまう

こうしたクセは、リーダーとしての信頼形成に大きく影響します。

Emotional Compass は、その“クセ”を否定するのではなく、「なぜそうなるのか」を理解し、「どうすれば関係を壊さずにすむのか」を具体的に示します。 関係を育てるリーダーシップは、まず自分の行動パターンを知るところから始まります。

❸ 関係が整うと、チームの動きが自然と変わる

関係が整うと、チームは一斉に変わります。

  • 意見が出やすくなる
  • 誰かの挑戦を応援できる
  • ミスを共有できる
  • フィードバックが自然にまわる
  • 雰囲気に遠慮せず行動できる

これはスキルだけでは生まれません。“関係の温度”が変わったときに起きる現象です。

Emotional Compass は、個人のふるまい → チームの関係 → 組織の動きという連鎖をつくる「内側のメカニズム」を整理し、リーダーとして“他者との関係を育てる力”を伸ばしていきます。

❹ タイプ(10タイプ)と特性(24特性)の両面で、自分のリーダーシップが“立体的”にわかる

Emotional Compass は、単なる性格分類ではなく、タイプ(全体的な傾向)と特性(具体的な動き)を両軸で理解できる構造になっています。

  • タイプ:あなたのリーダーシップの“色”を示す
  • 特性:日常で起こっている“具体的な動き方”を示す

これにより、次のような理解が可能です:

  • 「なぜ自分は、この場面で強みが出るのか」
  • 「なぜこの状況だけ苦しくなるのか」
  • 「どの特性を伸ばすと、関係がもっと整うのか」

リーダーシップの全体像が、平面的ではなく“立体的”に見えてきます。

❺ リーダーシップの発達は、感情を理解することから始まる──その確かな研究知に基づいている

Emotional Compass は、博士研究・組織開発・心理学・EQ研究の実践を土台として設計されています。

特に、EQリーダーシップ®の4因子(SA/SM/SO/RM)に基づく構造は、国内外の研究と実践の積み重ねが裏側にあります。

「感情 → 行動 → 関係」の循環を理解することは、誤解を減らし、信頼を築き、挑戦できる環境を整えるための“科学的かつ人間的なアプローチ”です。

Emotional Compass は、あなたのリーダーシップを変えるための「最初の一歩」です。

それは、スキルを積み上げるための道具ではなく、今の自分の感情・行動・関係の“意味”を見つめ直すための地図です。

あなたの内側の動きが変わると、関係が変わり、チームが変わり、リーダーシップそのものの質が変わります。Emotional Compass は、その変化の入口になります。