自分の“なぜ”に気づくとき
なぜ、自分はこの仕事を選んだのだろう。
なぜ、自分は働くのだろう。
忙しさに追われる日々の中で、そんな問いがふと浮かぶことがあります。
それは、目の前のタスクをこなすためではなく、自分の行動の奥にある“意味”を探しているサインです。
動機探索力とは、自分の中にある“なぜ”を見つめ直し、その動機を言葉にする力です。
誰かに求められたからではなく、「自分が何を大切にして働いているのか」を理解する。
その理解が深まるほど、行動の迷いは少なくなり、選択の軸が定まっていきます。
Emotional Compassでは、本特性は自己認識(SA)因子に属します。
自分の内面に潜む動機を見つけ、それを他者や社会との関係の中で“意味”へと変えていくことが、この段階の成熟です。
「目的」は“スーパーパワー”である
近年、働く意味に関する議論はますます深化しています。
Forbesに掲載された社会学者 トレーシー・ブラウアー(Tracy Brower, 2025) の記事
『目的は新たなスーパーパワー──仕事と人生でそれを解き放つ4つの方法(Purpose Is The New Superpower. 4 Ways To Unlock It In Work And Life)』では、こう述べられています。
「明確な目的をもつ人ほど、逆境の中でもモチベーションを失わず、創造的に行動し続ける傾向がある」。
ブラウアーは、目的意識(Purpose)が単なる目標達成の原動力ではなく、
人の幸福感・回復力・関係性の質を高める“心理的スーパーパワー”であると指摘しています。
彼女によれば、「自分の仕事や日常を“何のために行うのか”と結びつけて考えること」が、内発的動機を持続させる鍵になるのです。
目的を意識することは、単に意欲を高める行為ではありません。
それは、自分の行動に“意味”を与え直し、日常の中に小さな誇りや希望を見いだす行為でもあるのです。
そしてその意味づけの積み重ねが、外的な評価に左右されない強さを育てていきます。
「意味」と「幸福」は、つながっている
最上雄太(2025)『人を幸せにする経営』(国際文献社)では、
「働く意味を見いだすことが、幸福なリーダーシップの出発点になる」と述べられています。
成果や肩書きに縛られるのではなく、行動の背景にある“想い”を語れること。
それが、チームに共感と方向性をもたらすのです。
動機とは、与えられるものではなく、見いだすもの。
「なぜ働くのか」という問いを持ち続けることは、自分の成長と他者の幸せをつなぐ探求です。
その探求の中で、私たちは仕事の中に“生きる意味”を発見していくのかもしれません。
あなたの“働く意味”は、誰とつながっていますか?
参考文献
- トレーシー・ブラウアー(2025)『目的は新たなスーパーパワー──仕事と人生でそれを解き放つ4つの方法(Purpose Is The New Superpower. 4 Ways To Unlock It In Work And Life)』Forbes
https://www.forbes.com/sites/tracybrower/2025/09/07/purpose-is-the-new-superpower-4-ways-to-unlock-it-in-work-and-life/ - 最上雄太(2025)『人を幸せにする経営』(国際文献社) → Amazonリンク
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