誰かが挑戦している姿を見たとき、
応援しようと思ったわけでもなく、
助けようと決めたわけでもないのに、
自分の行動が動き出していた。
そんな経験はないでしょうか。
計画を立てたわけでも、
納得したわけでもない。
ただ、その挑戦に触れたことで、
自分が「やる側」に立っていた。
挑戦共感性は、理解ではなく点火に近い
挑戦共感性とは、
挑戦に共鳴し、
他者の挑戦が自分の行動にも火をつける力です。
ここで起きているのは、
他者の感情を理解することではありません。
また、挑戦を支援しようとする意思決定でもありません。
むしろ、
他者が挑戦しているという事実に触れた瞬間、
自分の行動回路が開いてしまう。
その反応に近いものです。
共鳴は、
考えを深める前に起こります。
理由を整理する前に、
身体が「動く側」に移行してしまう。
挑戦共感性は、
行動の質を決める力ではなく、
行動が始まるかどうかを決める特性として働きます。
なぜ、その挑戦は自分を動かしたのか
心理学の研究では、
人が行動を始める条件は、
内側にある動機や目標だけでは説明できないことが示されています。
他者が何かに挑戦している姿を目にしたとき、
その行為そのものが、
「自分にもできる」「自分もやる側に立てる」
という感覚を一気に立ち上げることがあります。
ここで重要なのは、
納得や同意を経由していない点です。
理解したから動くのではない。
説得されたからでもない。
挑戦が行われている現場に触れたことで、 自分の行動可能性が突然ひらかれる。
挑戦共感性が働いているとき、
判断は正確になるのではなく、
まず「始まる」状態に切り替わります。
共鳴が起きないと、判断は閉じたままになる
挑戦共感性が働かない状態では、
判断が間違っているわけではありません。
むしろ、判断が始まらない。
選択肢を検討する以前に、
「動く理由」が立ち上がらない。
関係も、前進しないまま留まりやすくなります。
だからこの特性は、
勇気や意欲の問題ではありません。
行動を後押しする力でもありません。
行動が始まる前の、入口に関わる特性です。
共鳴が起きると、
その場に「前に進む空気」が生まれます。
それは誰かを鼓舞するための空気ではなく、
自分自身が動き出してしまうことで生じるものです。
挑戦共感性が照らすもの
挑戦共感性は、
共感力の高さを測る特性ではありません。
他者の挑戦に触れたとき、
なぜ自分は動いたのか。
なぜあの場面では、動かなかったのか。
その差を、
性格や価値観で説明しようとすると、
話はずれていきます。
挑戦共感性が照らしているのは、
行動が始まる条件です。
行動が始まる前に、
どんな共鳴が起きていたのか。
あるいは、起きていなかったのか。
その問いを置くことで、
判断や関係が、
どこで開き、どこで閉じているのかが見えてきます。
行動が始まったあとではなく、始まった瞬間を見る
私たちはつい、
行動の結果や意味を振り返ろうとします。
けれど、
挑戦共感性が関わっているのは、
行動のあとではありません。
その挑戦に触れたとき、 自分がすでに動く側に立っていたかどうか。
その一瞬です。
挑戦共感性とは、
他者の挑戦が、
自分の行動を始めさせてしまう力。
それが働いていたのかどうかを、
あとから静かに確かめるための特性です。
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INNERSHIFTでは、
感情と意思決定、対話、リーダーシップの関係を
Emotional Compass を通じて探究しています。
挑戦共感性は、
他者の挑戦が、自分の行動をどう動かすのかを見つめるための特性です。
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