日々の忙しさの中で、自分のふるまいや気持ちを振り返る時間を持つことは簡単ではありません。
けれど、ほんの数分でも立ち止まることで、昨日の自分を少しだけ客観的に見つめ直すことができます。
その静かな時間の積み重ねが、次の判断や行動を支える力になるのです。
Emotional Compassでは、本特性は自己認識(SA)因子に属します。
Emotional Compassでは、この特性を自己管理(Self-Management)因子に位置づけています。
内省継続力とは、自分を責めるための反省ではなく、自分と向き合い続ける姿勢そのもの。
結果を急がず、感情や思考の小さな変化に気づくことが、リーダーとしての誠実さを支えるのです。
内省は「一度きりの気づき」ではない
アメリカの教育心理学者デイヴィッド・コルブ(David A. Kolb, 2015)は、
著書『Experiential Learning』の中で、学びは「経験→省察→概念化→実践」という循環的プロセスによって深まると述べています。
この理論は、単なる振り返りではなく、経験を次の行動へ翻訳する知性のあり方を示しています。
たとえば、リーダーが一日の終わりに「今日の判断はどうだったか」「なぜそう感じたのか」と自問する。
その気づきを翌日の実践に活かす。
この繰り返しこそが、感情知性を育て、行動の質を変えていく。
内省継続力とは、日々の経験を自分の中で熟成させる習慣なのです。
自分と向き合い続けるリーダーの姿
最上雄太(2025)『人を幸せにする経営』(国際文献社)では、
リーダーとは「行動よりも先に、自分を見つめる時間を持てる人」であると述べています。
感情や判断の背景にある自分の意図を理解することが、他者への誠実な関わりにつながる。
内省を続けることは、信頼を積み重ねるための見えない習慣なのです。
チームを導くというよりも、自分と誠実に向き合い続けること。
その姿勢が、自然と周囲の人に安心感を生みます。
あなたは、今日をどう振り返りますか?
ほんの一日の終わりに、自分に問いかけてみてください。
「今日は、どんな瞬間に心が動いただろう?」
その問いが、明日の行動を変え、関係を少しずつ豊かにしていきます。
参考文献
- David A. Kolb (2015) Experiential Learning: Experience as the Source of Learning and Development (2nd ed.). Pearson Education.
- 最上雄太(2025)『人を幸せにする経営』(国際文献社) https://amzn.to/48rqTqt
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